影裏 (文春文庫)
沼田 真佑
文藝春秋
2019-09-03


昨日から今日にかけて、小説「影裏」を再読しました。
びっくりしました。映画を見た後だと、
文字の向こうに世界が広がっている感じがして、
読み落としていたいくつもの場面が、目の前で人物が動いているかのように、
イメージできるんです。

映画は、原作とは時系列が異なっていたり、加えられているエピソードや、
描かれていない部分もありますが、再読して“映画の力”を強く感じました。
そして、大友監督のこの小説への想いも、あらためて感じることができました。

「影裏」、
もとの「電光影裏斬春風」、原作では今野が訪ねて行った日浅の実家。
日浅の父と会う、居間で、その言葉が書かれている模造紙に目を止める。
映画でそのシーンがあったのか、ぜんぜん記憶にないのですが、
その言葉の意味を知ると、よりこの小説の、そしてこの映画の、
存在の意味が心に響いてきます。