ー岩井組の印象は?
ここまで、全スタッフ、全キャストが監督に対する愛情を
持っている作品ってなかなかないと思うんですよ。
岩井さんが岩井俊二であり続けるための愛情がすごいんですよ。
岩井さんが求めているものをちゃんと形にしたくて、
だから、黒木さんも僕も他のキャストの方々も、
皆さん、各部署、岩井さんが好きなんですね。
それで映画が成立している。
またすぐにでも撮ってほしいと思いますけどね。
ーそんな中で、岩井さんのひとことで、変化するようなことありましたか?
えっと、あ、なるほどと、はっとさせられたところは、
七海さんがホテルに連れ込まれて、「助けて下さい」
「わかりました。助けに行きます」って、
「じゃ、シャワーでも浴びていてください」って言って、
コンコンってやったら、自分の同業者だったわけじゃないですか、
しかも、それをあてがったのが、たぶん安室で、
もういいよっていって・・・しかも、
オカマだったので「まいっちゃうわよ」なんて言って、
いろいろ・・・監視カメラを取って・・・
安心させようと思ったんですよ、「もう大丈夫ですよ」って・・・
岩井さんが「すごく冷たく言ってほしい。七海が安室を見て
安心するんじゃなくて、安室を見て、ちょっと危機感を抱かせたい」
それって、すごく単純なこと、単純なふうに聞こえるけど
僕にはそれはすごく大きな出来事で、
ようは危機管理能力、やっぱり、僕たちは災害には勝てないし、
でも、そこにどんな危機管理能力を持っているかによって
自分の命を全うする方法を、もっともっと見いだせるんじゃないかということを
七海に教えてあげてほしいということだと思うんですよね。
だから、僕は人物ではあるんですけれど
ときに災害になり、ときに自然の猛威のようになり、
ときに人に戻り、ときに動物になり、ひとりの人間に対して
生を体感してもらうために、今、自分が生きているということを
体感してもらうために、
そこには安心感はいりません、危機感を与えて下さい。
安室を見て、ちょっと、不安になるくらい。
そのひとことで、監督ご自身の原発に対する姿勢だとか
被災地に行ってらして、見てきたこととか
そのひとことに集約されているような気がして・・・
ある種、限りなく人間じゃない方法で、七海にいろんなことを
いろんな人生観を伝えていく。
最後の僕のつとめというのは、七海に求められる喜びと
求めたいという喜びを、与えたかったんでしょうね。
だから、Cocco さんにとって、友達が欲しいじゃなくて
七海にとって友達が必要だと判断したんですね。
そういうふうに僕は解釈しているんで・・・
七海が人であることの原則として必要な部分を、
全部、安室を通して、七海が人を取り戻していく
という形だったのかなと思います。
ーこれは使えないかもしれないですが、安室は津波なのかもしれないですね
そうですね。いわゆる・・・震災、災害、自然を含めてですけど・・・
もしかする人災で言ったら、原発ですよね。
そういったものが、かなり、安室には含まれている。
だから、ガンダムの・・・機動戦士ガンダムの安室行舛なんだと思う。
ガンダムって、非常にそういうことが混沌とした世界ですから。
ものすごく考えていると思います。そういったところが。
―最後に綾野さんにとって「リップヴァンウィンクルの花嫁」とは
はじまりです。それだけですね。これはいろんな願いをこめて。
岩井さんが日本でまた次の作品をを撮る始まりだと思います。
再スタートだと思います。
ここまで、全スタッフ、全キャストが監督に対する愛情を
持っている作品ってなかなかないと思うんですよ。
岩井さんが岩井俊二であり続けるための愛情がすごいんですよ。
岩井さんが求めているものをちゃんと形にしたくて、
だから、黒木さんも僕も他のキャストの方々も、
皆さん、各部署、岩井さんが好きなんですね。
それで映画が成立している。
またすぐにでも撮ってほしいと思いますけどね。
ーそんな中で、岩井さんのひとことで、変化するようなことありましたか?
えっと、あ、なるほどと、はっとさせられたところは、
七海さんがホテルに連れ込まれて、「助けて下さい」
「わかりました。助けに行きます」って、
「じゃ、シャワーでも浴びていてください」って言って、
コンコンってやったら、自分の同業者だったわけじゃないですか、
しかも、それをあてがったのが、たぶん安室で、
もういいよっていって・・・しかも、
オカマだったので「まいっちゃうわよ」なんて言って、
いろいろ・・・監視カメラを取って・・・
安心させようと思ったんですよ、「もう大丈夫ですよ」って・・・
岩井さんが「すごく冷たく言ってほしい。七海が安室を見て
安心するんじゃなくて、安室を見て、ちょっと危機感を抱かせたい」
それって、すごく単純なこと、単純なふうに聞こえるけど
僕にはそれはすごく大きな出来事で、
ようは危機管理能力、やっぱり、僕たちは災害には勝てないし、
でも、そこにどんな危機管理能力を持っているかによって
自分の命を全うする方法を、もっともっと見いだせるんじゃないかということを
七海に教えてあげてほしいということだと思うんですよね。
だから、僕は人物ではあるんですけれど
ときに災害になり、ときに自然の猛威のようになり、
ときに人に戻り、ときに動物になり、ひとりの人間に対して
生を体感してもらうために、今、自分が生きているということを
体感してもらうために、
そこには安心感はいりません、危機感を与えて下さい。
安室を見て、ちょっと、不安になるくらい。
そのひとことで、監督ご自身の原発に対する姿勢だとか
被災地に行ってらして、見てきたこととか
そのひとことに集約されているような気がして・・・
ある種、限りなく人間じゃない方法で、七海にいろんなことを
いろんな人生観を伝えていく。
最後の僕のつとめというのは、七海に求められる喜びと
求めたいという喜びを、与えたかったんでしょうね。
だから、Cocco さんにとって、友達が欲しいじゃなくて
七海にとって友達が必要だと判断したんですね。
そういうふうに僕は解釈しているんで・・・
七海が人であることの原則として必要な部分を、
全部、安室を通して、七海が人を取り戻していく
という形だったのかなと思います。
ーこれは使えないかもしれないですが、安室は津波なのかもしれないですね
そうですね。いわゆる・・・震災、災害、自然を含めてですけど・・・
もしかする人災で言ったら、原発ですよね。
そういったものが、かなり、安室には含まれている。
だから、ガンダムの・・・機動戦士ガンダムの安室行舛なんだと思う。
ガンダムって、非常にそういうことが混沌とした世界ですから。
ものすごく考えていると思います。そういったところが。
―最後に綾野さんにとって「リップヴァンウィンクルの花嫁」とは
はじまりです。それだけですね。これはいろんな願いをこめて。
岩井さんが日本でまた次の作品をを撮る始まりだと思います。
再スタートだと思います。